徘徊を予防する方法
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適度な運動をする
何よりも大切なのは、徘徊が起こる前に予防することです。その方法としてまず挙げられるのが、適度な運動です。昼間に適度な運動をすることで夜間の睡眠が深くなり、徘徊を防止できます。ラジオ体操や散歩、畑作業などで身体を動かすといいでしょう。午前中に運動ができると、より効果的です。午前中に運動ができない場合は、カーテンを開けてしっかりと日光を浴びるようにしましょう。こちらから作業をお願いする形で伺えば、相手の自己肯定感が高まり認知症の悪化防止にもつながります。
付き添って外出する
頑なに「外出したい」と訴えてくる場合は、相手の希望に寄り添ってあげることも大切です。ただし、事故や迷子のリスクがあるので、必ず一緒に付き添ってください。外出をするという目的を果たしたことで、安心して就寝できるケースもあります。徘徊には非常に大きなリスクが伴いますが、外出を制止してばかりだと大きなストレスを感じてしまいます。それが結果的に徘徊につながる恐れもあるので、時間が取れるのであれば付き添ってあげましょう。
介護施設を利用する
自宅での介護が難しいのであれば、デイサービスなどの介護施設を利用する必要があります。デイサービスはレクリエーションを実施しているので、活動的に過ごせます。適度に身体を動かすことで、夜間の徘徊を防げるでしょう。家族以外の交流を持つことで、本人のQOLも向上します。
玄関に工夫を施す
自分で鍵を開けて外出することを防ぐために、玄関に工夫を施しましょう。二重ロックや鍵の保管場所を変えるなど、簡単に外出できないようにしておきます。玄関にベルを取り付けて、扉が空いた際は音が鳴るようにするといった対策もおすすめです。
周知しておく
どれだけ予防していても、徘徊が発生する可能性はあります。そのため、徘徊が起きてしまった時のために、服や持ち物に名札を付けておきましょう。名前と連絡先を記したカードを付けておけば、自分で喋ることができなくても、保護された際に送り届けてもらえます。その際は、本人が嫌がらないように目立たない場所に縫い付けるなどの工夫が求められます。
また、近所の人や交番などにあらかじめ連絡しておくことも大切です。地域の民政員や自治会の役員にも、徘徊の症状が見られることを伝えておきましょう。そして、見かけた際には連絡をもらえるように頼んでおきます。徘徊の事実だけでなく、本人の身長や髪形などの特徴を伝えておくことも大切です。必要な情報を共有し、万が一の時には迅速に対応してもらえる体制を整えてください。